「喃語(なんご)」とはどのようなものか?
「喃語(なんご)」は、赤ちゃんの発するの言葉で、特に意味を持たない、またははっきりとした意味が分からないような言葉や音のことを指します。特定の単語やフレーズではなく、単なる音や響きのくり返しや組み合わせを指すことがあります。「子音+母音」で構成されているのが特徴で、「あー」「うー」のような母音のみのクーイングと異なり、よりはっきりした発音になっています。
喃語は、言葉自体の意味はないものの、赤ちゃんがコミュニケーションをとる際に、感情や表現を強調するために使われているといわれています。例えば、喜びや驚き、疲れやうんざりなど、感情を表すために発する言葉の一部として使われることがあります。喃語はしばしば言葉の意味を超えて、感情や状態を伝えるために用いられる表現の一形態として捉えられます。
喃語はまだ言葉を話せない赤ちゃんが、何かを伝えたい時に発する音(言葉)なんだね♪
「喃語(なんご)」はいつから話されるか?
赤ちゃんが「喃語」を発する時期は、通常、生後5~6ヶ月ごろから始まります。赤ちゃんは生まれてからすぐに泣き声を発しますが、それが徐々に異なる音や音節の組み合わせに変化していきます。約2〜3か月の頃から、赤ちゃんは「クーイング」と呼ばれる、特定の言葉や意味を持たない音を発するようになります。これが上述のように、よりしっかりした「子音+母音」の発音になったものが喃語です。
喃語は、赤ちゃんが言語の基本的な音や音節を学び始める段階の一つであり、言語発達の重要な一環です。初期の喃語は単なる音の反復や響きの模倣から始まり、次第に異なる音や音節の組み合わせが現れます。これが発展して具体的な言葉や言語の発話につながっていきます。
なお、言語の発達は個々の子どもによって個人差が大きく、喃語が始まる具体的な時期や発達の速さは一人一人異なるのが普通です。
「喃語(なんご)」に意味はあるのか?
先述したように喃語自体には具体的な意味があるわけではありません。喃語は、赤ちゃんや幼児が音の模倣や反復を通じて言語の基本的な音や音節を学び始める段階で発せられるものです。
しかし、喃語がある程度進むと、その中に規則性やパターンが見られることがあります。これは、赤ちゃんが言語の構造や音のルールを理解し、それに基づいて音を発するようになっていることを示唆しています。そして、喃語が次第に具体的な言葉や意味へと発展していきます。
「喃語(なんご)」と「クーイング」の違いは?
0歳の赤ちゃんの話す言葉として「喃語」と同じように耳にする機会が多いのが、「クーイング」と呼ばれる言葉です。喃語(なんご)とクーイングは、言語発達における異なる概念を指しますが、いくつかの類似点もあります。
ここでは「喃語」と「クーイング」の違いについてみていきましょう。
「喃語(なんご)」の特徴
まずは、くり返しになりますが喃語の特徴についてです。
- 話し始めるタイミング:生後5~6ヶ月ごろから
- 言葉の構成:子音+母音の構成で、よりはっきりした発音(ex.「だだだ」「ばばば」)
- 特徴:言葉の基本的な音や音節を学び始める際に発する、特定の意味を持たない音や音節のことを指します。言語の初期段階で、言葉を模倣し、音の反復や組み合わせを通じて言語の基本的な構造を学ぶ過程です。
「クーイング」の特徴
- 話し始めるタイミング:生後2~3ヶ月ごろから
- 言葉の構成:母音のみの構成で、やさしい発音(ex.「あー」「うー」)
- 特徴:喃語と同じく赤ちゃんが幼少期に発する、特定の言葉や意味を持たないが感情や興奮を表すための声や音の発声を指します。特定の状況に対する反応や、親とのコミュニケーションの一部として現れます。
喃語もクーイングも、赤ちゃんの時期に発せられる特定の意味のない発音という点では一緒ですが、発音の構成や現れる時期に違いがあります。どちらも子どもが言語を獲得していく過程であり、重要なものであるといえます。
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赤ちゃんの言葉の発達の流れ
さて、上述の「喃語」や「クーイング」も含めた、0歳期の言葉の発達の過程について以下にまとめていきます。ただし、これはあくまで一般的な目安であり、子どもの発達には個人差があります。
①月齢0~4ヶ月ごろ
生後間もない赤ちゃんは、まずは泣き声、ついで笑い声を通じて感情を表現するようになります。周りの音に注意を払い、声に反応するようになってきます。また、生後2~3ヶ月ごろから「クーイング」が始まってきます。
②月齢5~6ヶ月ごろ
「喃語」が始まります。特定の音や音節を模倣して練習しているといわれ、くり返ししゃべるようになります。また、赤ちゃんは親の声に注意を払い、顔を追いかけたり笑顔で応答したりします。
③月齢7~9ヶ月ごろ
喃語が多様化し、異なる音や音節の組み合わせが見られるようになります。9ヶ月ごろになると物を指さして意味を伝えようとする「指さし」が見られることがあります。そのほか、身ぶりや手ぶりも見られるようになり、自分の感情を伝えるための手段が増えて、より感情豊かに感じられるようになります。
④月齢10~12ヶ月ごろ
具体的な音や音節が、赤ちゃんによって個別の物や意味に結びつけられるようになります。物を指差して言葉を発することが増え、最初の言葉が現れることがあります。
⑤月齢13~18ヶ月ごろ
1歳ごろになると、「わんわん」(犬)や「ぶーぶ」(車)のような「一語文」といわれる最初の言葉が出始め、身の回りの物や親の名前など具体的な言葉が増えてきます。赤ちゃんは言葉を理解し、簡単な指示に従うことができるようになります。
⑥月齢18~24ヶ月ごろ
1歳半ごろを過ぎると言葉の数が急速に増え、「わんわん、いる」「ママ、まんま」のように「二語文」と呼ばれる基本的な文の形成ができるようになります。赤ちゃんは簡単な質問に答えることができるようになり、よりコミュニケーションが上手になります。
これらはあくまで一般的な傾向であり、個々の子どもの発達には個人差があります。標準より早く言葉を発する子どももいれば、遅めに言葉を発する子どももいます。心配がある場合は医師や専門家に相談するようにしましょう。
「喃語(なんご)」の発達が遅いなと感じた時にできることは?
赤ちゃんの喃語が少ないと感じる場合、親ができることはいくつかあります。ただし、それぞれの子どもの発達の過程は異なるため、ある程度のばらつきがあることに留意してください。以下に、親が赤ちゃんの喃語発達を促進するためにできうることは以下になります。
①赤ちゃんとの対話を増やす、赤ちゃんの喃語に反応する
赤ちゃんが興味を引くようなことを積極的に話していきましょう。日常の出来事や感じたことを声に出して話すことで、赤ちゃんが言葉に触れる機会が増えます。また、赤ちゃんの発音を真似して一緒に話したり、赤ちゃんの喃語に対して相づちを打ったりなど、喃語に対して反応してあげるのもよい方法です。
②視線を合わせて話す
赤ちゃんが話すときや聞くときに、顔を見合わせたり、視線を合わせたりすることが重要です。これによりコミュニケーションが強化されて、子どもが言語に興味をより持つようになります。
③歌を歌ったり音楽を一緒に楽しむ
音楽や歌は赤ちゃんの興味を引き、言葉の発達を促進するのに役立ちます。リズムやメロディに合わせて歌うと、赤ちゃんはとても楽しくなって言葉を発しようとします。
④絵本の読み聞かせ
赤ちゃんに絵本を読み聞かせることは、言葉の発達にとてもよい刺激があります。0歳期は特に簡単で色鮮やかな絵本を使って、赤ちゃんに話しかけながら読むようにしてみましょう。
⑤赤ちゃんのペースに合わせる
赤ちゃんが喃語を発するときに、その反応を待ってあげるようにしましょう。赤ちゃんが自分のペースで話すことが、言葉の発達にとって大切です。
ここまで、喃語が出てくるのが遅いなと感じた時の対策について解説してきましたが、もしも心配な点がある場合は、小児科医や言語療法士に相談することが大切です。地域の子育てセンターや保健所、児童相談所などでも相談を受けられるので、変に抱え込まずに見てもらうようにしましょう。
赤ちゃんとのコミュニケーションを増やしていくのが良さそう♪
まとめ:「喃語」は赤ちゃんの成長のサイン、コミュニケーションを活発にしよう
いかがでしたでしょうか?
喃語が出てくるのは、赤ちゃんが順調に言葉の発達をしているというサインといえます。親子の間の愛情にあふれた楽しい積極的なコミュニケーションが、子どもの言語のさらなる発達につながります。
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