「メンタルリープ」とはそもそも何か?
「メンタルリープ」とは、先述しましたように産まれたばかりの赤ちゃんがあるタイミングで急速に脳が発達することを指します
「メンタルリープ」という言葉は、1992年にオランダで出版された「ワンダーウィーク」という育児書に掲載されたもので、一般的には心理学や教育学の文脈で使われることがありますが、正確な専門用語として確立されているわけではありません。
しかし、近年では今回ご紹介する赤ちゃんの発達段階としての「メンタルリープ」に加えて、大人も含めて学習が急速に進歩するタイミングのことを指す言葉として使われることもあります。
脳が急速に発達して、学習が進歩するタイミング♪それはどんな時なのか是非知りたいね!
赤ちゃんの「メンタルリープ」が起こる時期は?
赤ちゃんの場合、メンタルリープが特定の時期に発生するとする考え方もありますが、個人差も大きく、個々の子どもの成長に影響を与える様々な要因が存在するため、確定した時期としては断定できない部分があります。しかし、一般的に赤ちゃんの発達において、10度のメンタルリープが起こるとされます。
①生後5週間ごろ=「五感のリープ」
最初のリープは、生後5週間ごろ起こるといわれています。「五感のリープ」とも呼ばれ、生後まもなくはまだ曖昧だった五感の感覚が研ぎ澄まされだします。周りのものに敏感になり、よく笑ったり逆に好き嫌いができてきたり、など新しい反応が見られるようになります。
②生後8週間ごろ=「パターンのリープ」
二度目のリープは「パターンのリープ」とも呼ばれ、物事に規則性や物の構造にパターンがあることを理解する時期といわれています。
生まれてから今までに何度も感じたことや物事の形や、自分の身体の動かし方の規則性を理解し、特に身体を自ら積極的に動かしだします。そのため、身体面でも目に見えた成長を感じられる時期です。
③生後12週間ごろ=「推移のリープ」
三度目のリープは「推移のリープ」と呼ばれます。より一層五感が成長し、これまで「点」として認識していた事象を、「線」として認識するようになるといわれ、音の移り変わりや周りの大人の行動に興味を示すようになります。
④生後19週間ごろ=「出来事のリープ」
四回目のリープは生後4~5ヶ月である19週間ごろに起き、「出来事のリープ」と呼ばれます。物事に複雑な変化があることを一連の出来事として認識できるようになります。
具体的には投げたボールが飛んでいくなど、一連の動きを興味深く観察したりするようになります。また、過去の出来事や経験を目の前の新たな出来事に照らし合わせて考えるなど、徐々に大人の持つような意識が芽生えてくるのもこの頃です。
⑤生後26週間ごろ=「関係のリープ」
生後26週間経つころにはさらに複雑な物事の関係性を理解できるようになります。五度目のリープは「関係のリープ」と呼ばれ、人とモノの位置関係や自身との距離感を理解できるようになってきます。
距離感が理解できるのでさらに好奇心旺盛になり、ハイハイで色々動き回ったり、ママとの距離感を感じると後追いをしたりと、親としても大きな成長を感じる時期です。
⑥生後37週間ごろ=「分類のリープ」
六度目のリープは「分類のリープ」と呼ばれます。この時期になると、赤ちゃんは物事をカテゴリー分けして考えることができるようになります。たとえば、りんごとみかんは同じフルーツというカテゴリーに属するということが理解できるようになり、同じカテゴリーのなかでの違いを確かめようとくり返し何かを見たりにおいをかいだりと、新たな行動が見られるようになります。
⑦生後46週間ごろ=「順序のリープ」
七度目のリープは「順序のリープ」と呼ばれ、この時期に子どもは物事には順序があるということを認識できるようになります。
積み木のおもちゃを積んでは壊す、スコップで砂を掘って山を作るなど、目標に対して順序が必要な遊びを好むようになる時期です。
⑧生後55週間ごろ=「工程のリープ」
八度目のリープは生後1年をすぎて1歳2ヶ月に差しかかる頃にやってくるといわれています。「工程のリープ」といわれ、これまでよりもさらに複雑な手順や工程を理解するようになります。
具体的には後片付けが上手になってきたり、色々な手順を知るために自分でなんでもやりたがるなどの行動が表れてきます。
⑨生後64週間ごろ=「原則のリープ」
九度目のリープは「原則のリープ」と呼ばれます。文字通り原則=ルールや物事のつながりを理解できるようになり、原則やルールを試すためのいたずらなどの行動も見られ始めます。
⑩生後75週間ごろ=「体系のリープ」
「体系のリープ」と呼ばれる10度目のリープでは、より体系的に物事を把握して、新しい環境や場所でも応用が利くようになってきます。公私の違いや、場所によってルールが変わることなどを把握できるようになり、内弁慶になったりなどの態度もこの時期に現れます。
成長の過程で新しいことができるようになる時期なんだね♪
「メンタルリープ」が起こるときの弊害はある?
これまでご説明してきたように、赤ちゃんのメンタルリープは成長の証であり望ましいものなのですが、この「メンタルリープ」という言葉がひんぱんに使われるようになった要因の一つに、このリープが起こる時期に赤ちゃんがよくぐずったり不機嫌になることがあるからです。
ここではメンタルリープが起こる際に見られる可能性がある弊害や課題についていくつか見ていきましょう。
不安やストレス状態になる
急激な変化が赤ちゃんにとってストレスや不安を引き起こすことがあります。新しい刺激や経験に対する不安が表れ、それが一時的に不安定な状態をもたらします。ぐずったり不機嫌になるのもこのためです。
睡眠時間の変化
メンタルリープが進む中で、赤ちゃんの睡眠パターンに変化が現れることがあります。昼寝をしたがらなかったり、夜泣きをするようになったりします。とはいえ、睡眠への影響は一時的なものなので、大きな心配はいりません。
一時的な発達の後退
メンタルリープが進む中で、一時的に以前の行動や発達段階に逆戻りしたように見えることがあります。しかし、これは新しい能力を確立するための一時的なものであり、じきに元の状態に戻っていきます。
「メンタルリープ」に際して親ができることは何か?
このように子どもの成長の過程であるメンタルリープに際して、親がするべきことや守るべき心構えはどんなことでしょうか? 基本的には親が子どもの成長過程を理解し、優しく見守ってあげることになります。
子どもの成長を理解し、見守る
赤ちゃんがメンタルリープを経験している際は、新しい認知能力を身につけようとしている時期です。時にこれまでになかった突飛に見える行動をして、親としては心配したりイライラする時もあるかもしれませんが、理解と忍耐をもって赤ちゃんのペースに合わせて接することが大切です。
安心感を与える
赤ちゃんはメンタルリープの時期は、新しい物事や概念の認識に触れて不安に感じることが多いものです。親が日々の生活のなかで子どもに安心感を与えて、安定した環境を作ることが重要です。抱っこをしてあげたり愛情を注ぎながら、赤ちゃんが安心して新しい経験をすることを助けてあげましょう。
毎日の生活のルーティーンを維持する
赤ちゃんは規則的な生活に安心感を覚えることがあります。メンタルリープの際も、可能な限り規則正しい日課を維持することがよいです。例えば、食事や睡眠の時間を一定にするなどが挙げられます。
適切な刺激も与える
赤ちゃんが新しい経験や理解を身につけるためには、適切な刺激が必要なものです。絵本を読んだり、音楽を聴かせたり、安全なおもちゃで遊ばせるなど、子どもの成長段階に合わせた適度な刺激も同時に与えることも大切です。
優しく見守り、寄り添ってあげることが大事なんだね♪
「メンタルリープ」は大切な成長の時期、よく理解して優しく見守ろう
いかがでしたでしょうか?
「メンタルリープ」の時期は、子どもにとって大切な成長の時期です。親としては大体どの時期にどんな兆候があるかをあらかじめ理解しておいて、子どもの成長を優しく支えてあげられるようにしましょう。
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