ごっこ遊びとは何かになりきったりする遊びのこと
「ごっこ遊び」とは、自分や他者が別の誰かや、何かになりきったり真似をしたり、何かを別のものに見立てたりしながらストーリーを展開していく遊びのことをいいます。
日常生活の真似をする「おままごと」や、例えば厚紙を使って剣を作ったりすることなどもごっこ遊びのひとつです。
ごっこ遊びは2歳頃から小学校低学年頃まで続く
ごっこ遊びは一般的に2歳頃から始めるようになり、ピークは4歳~5歳頃。さらに小学校低学年頃までは続くと言われています。
しかし、ごっこ遊びの前段階といえる「再現遊び」や「見立て遊び」といった遊びは1歳頃から既に始まっているとされており、何かを耳に当てて電話をする真似をしたり、積み木を電車に見立てて動かしたりといった遊びがまさにそうです。
特に意識していなくても自然と「ごっこ遊び」をしていることが多いよね!成長に大切な遊びだったなんて驚き☆
ごっこ遊びで身につく6つの力
家庭内や子どもたちの間で自然と行われているごっこ遊びですが、実はごっこ遊びをするにはさまざまな能力が必要とされます。子どもはごっこ遊びを通して成長するのです。
ここからは、ごっこ遊びで身に付く力の中でも代表的な6つの力をご紹介します。
1.心の発達
ごっこ遊びでは、それぞれの立場で物事を考えたり、人や物の気持ちになってみたりということが自然に起こります。普段の生活では自分の目線からしか物事を捉えられない子どもも、ごっこ遊びをすることで他者の目線から物事を捉えようとし始め、そのことが心の発達へと繋がっていくのです。
2.想像する力・創造力
例えばぬいぐるみを使ったごっこ遊びの場合、本来であれば喋ったり動いたりしないぬいぐるみが自分の言葉を持ち、動いたりします。
ごっこ遊びでは本来存在しないイメージが現実のように浮かびあがり、そのイメージの世界の中でお話が展開されていくため、想像する力やない物を作り出す創造力が養われるのです。
3.表現する力
ごっこ遊びでは基本的に自分以外の何かになりきって遊ぶことが多いもの。その対象はお母さんや先生など身近な存在の場合もあれば、魔法使いやヒーローなど、実際には会ったことのない存在の場合もあるでしょう。
他者になりきるという行動は、まさに俳優と同じで表現力が求められるものです。ごっこ遊びをすることにより、表現する力が自然と身につくのです。
4.協調性・コミュニケーション力
2人以上でごっこ遊びを行う場合は、ある程度の設定はあらかじめあったとしても、基本的に相手の言動は相手に委ねることになります。そして、相手の言動に合わせて自分も次の言動を考え、相手は自分の行動に沿って発言・行動し、ということが繰り返し行われます。
そのため、ごっこ遊びでは、ストーリーがうまく展開するように相手に合わせるという協調性や、自分の意図を伝えながらストーリーを進めていくといったコミュニケーション能力を発達させることができるのです。
5.観察する力・記憶能力
ごっこ遊びは、自分以外の何かの真似をするということが大前提であるため、その何かの言動を観察し、記憶しておかなければ上手にストーリーをすすめることができません。
つまり、ごっこ遊びは観察する力や記憶能力があるからこそできることなのです。ストーリーがリアルで、設定が緻密であればあるほど、観察力や記憶能力が身に付いているといえるでしょう。
6.ルールを作る・守るといった社会性
例えばお店屋さんごっこの場合、店員役の子どもは「~です」「~をどうぞ」といったように丁寧な話し方をします。一方、お客役の子どもも、商品を選び、代金を支払う、といったように現実の社会と同じようなルールに沿ってストーリーを展開させていきます。時には自分ばかり話したり動いたりせず、相手の反応を待ったりすることもあります。
このように、ごっこ遊びは模擬的な社会活動ともいえるため、ルールを守ることや社会性も身に付けることができるのです。
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【年齢別】おすすめのごっこ遊び
何気ない子どもたちのごっこ遊びには、実はさまざまなメリットがあることがお分かりになったかと思います。とはいえ、ごっこ遊びはその年齢に応じたものでないと楽しめないことも多いものです。そこで、ここからは年齢別のおすすめのごっこ遊びをご紹介します。
0~1歳児:再現遊び
1歳児頃まではごっこ遊びというよりも、先にお伝えしたごっこ遊びの前段階である「再現遊び」のような簡単な遊びがおすすめです。動物の真似や簡単な体操などを一緒にしたり、ただ掃除や料理など日常生活における行動を見せてあげたりすることだけでも、再現することの楽しさを覚えていくでしょう。
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2歳児:見立て遊び
2歳頃になると同じくごっこ遊びの前段階である「見立て遊び」が活発になります。積み木や砂場など、見立てて遊ぶことができる物を用意してあげることで、想像力を養うことができます。
また、何かに見立てて遊んでいる時に「〇〇だね~」と声をかけてあげることで、より子どものイマジネーションも活発になるでしょう。
3~4歳児:大人がサポートするごっこ遊び
3~4歳頃になると、おままごとやヒーローごっこなど、いよいよ本格的なごっこ遊びが始まるようになります。
ただ、3歳頃はまだ同じ空間で遊んでいても実はそれぞれが別のことをしている「並行遊び」の時期であることが多く、役割が決まっていない分、物の取り合いが起こったりすることもしばしばあります。
また、4歳頃になると、友達とそれぞれ役割分担を持って「集団遊び」ができるようになります。しかし、この時期も「私も〇〇の役がいい!」と役の取り合いが起こったり、力の加減などがわからずヒーローごっこのはずが喧嘩に発展したり…といったことも起こりがちです。
それぞれが気持ちよく遊べるように、順番を守って遊んだり、かんしゃくを起こして叩いたり砂をかけたりしないことを教えたりと、大人がサポートに入りながらのごっこ遊びがおすすめです。
5~6歳児:子どもが主体のごっこ遊び
5歳頃からは子どもたちだけで役割やルールなどを設定して、スムーズにごっこ遊びができるようになってきます。子どもたちの主体性を重視し、大人はコミュニケーションの様子を見守るような姿勢でいれば良いでしょう。
この頃になると使う道具などにもよりリアリティを求めるようになってくるため、自分たちで工作ができるような環境を用意してあげると創造力を高めることにも繋がります。
ごっこ遊びのために親がおさえておきたい4つのポイント
子どものさまざまな力を引き出してくれるごっこ遊び。せっかくなら子どもが最大限ごっこ遊びを楽しめるよう、親もできるだけのことをしてあげたいと思うものです。
ここからは、ごっこ遊びのために親がおさえておきたい4つのポイントをご紹介します。
何気なく遊んでいた「ごっこ遊び」をより効果的な遊びにするコツだよ!ぜひ試してみてね♪
1.子どもと一緒に楽しむ
子どもがごっこ遊びを盛んにする時期は、大人にとってまだまだ手がかかる時期であるといえるでしょう。そのため、ごっこ遊びに一緒に付き合う時間を作ることもそう簡単なことではないかもしれません。
しかし、年齢が低ければ低いほどごっこ遊びでは大人のサポートも必要です。少し面倒に思うこともあるかもしれませんが、相手になってあげたり、物語のヒントを与えてあげたり、できるだけ子どもと一緒に楽しむことを心掛けましょう。
2.子どもの持つイメージに寄り添う
子どものごっこ遊びに加わっていると「そこがそうなるのは変じゃない!?」と思うような奇想天外なシチュエーションに遭遇することも少なくありません。しかし、それは想像力・創造力がしっかりと身に付いている証拠。倫理・道徳的に問題がないと判断できるものであれば、見守ることを優先し、子どもの世界観を壊したり、親が一方的に世界観を作ったりしないようにしましょう。
3.ごっこ遊びに使えるおもちゃ・場所を整える
子どもがごっこ遊びにより集中して楽しめるためには環境づくりも大切です。現在ではごっこ遊びのためにさまざまなおもちゃが販売されていますが、たとえそのようなおもちゃを購入しなくとも、家にあるもので代用したり、工作に使える材料を取っておいたりするだけでも十分です。
場合によっては、ごっこ遊びはその日一日だけでストーリーが終わらないこともあるので、まだ続きがある場合は、片付けてしまいたい気持ちをぐっと堪え、時には翌日までそのままにしておいてあげることも必要でしょう。
4.いろいろなものに触れる機会をつくる
ごっこ遊びの原点となるのは、社会生活です。そのため、一緒にお買い物に行ったり、働いている人の様子を一緒に観察してみたり、上級生ごっこの遊びの様子を見てみたり…。家庭や保育園・幼稚園だけではなく、いろいろな場所へ行って、さまざまな物事に触れる機会を作ってあげることも大切です。
観察力を養うことで、よりごっこ遊びの幅を拡げることができるようになるでしょう。
【まとめ】年代に合ったごっこ遊びでさまざまな力を養おう
昔から何気なく自然と行われてきたごっこ遊びですが、意外にも子どもの成長にとってさまざまなメリットがある遊びだということがおわかりになったかと思います。
ただ、ごっこ遊びと一口に言っても年代によってできることや遊び方は異なりますので、まずは楽しめることを最優先に、子どもの年代に合わせた遊び方を取り入れ、大人がサポートをしてあげましょう。
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