子どもの「登園渋り」はよくあること
先ほど「登園渋り」は子どもを持つ親ならば多くの方が経験しているとお伝えしましたが、「登園渋り」は実際によくある、ありふれた現象です。過半数の親御さんが大なり小なり子どもの「登園渋り」を経験しているとのアンケート結果を目にしたりします。
うちの子は特別に幼稚園が嫌い、と悲観したり焦ったりせず、だれもが一度は通る道と捉えて気楽に構えておくほうが、最終的に「登園渋り」がよくなるのも早かったりします。
登園渋り、心配な気持ちもわかるよ!でも、みんな一緒だよ。なぜ起こるのか、次に進んでみよう♪
なぜ子どもの「登園渋り」が起きるのか
そんなありふれた事である子どもの「登園渋り」ですが、子どもが幼稚園や保育園に行きたがらなくなるのにはいくつかの理由が考えられます。
1.ママやパパと別れたくない
当たり前といえば当たり前ですが、子どもが幼稚園に行きたくないもっともポピュラーな理由は、「ママやパパと一緒にいたい、離れたくない!」というものです。
幼稚園なら3歳の年少さんは、それまでずっとママと一緒に育ってきていたのに、いきなり新しい環境でしかもママと離れて過ごすことになります。「母子分離不安」と呼ばれ、子どもは新しい環境や新しい人々に不安を感じるものです。
母子分離不安については以下の記事で詳しく解説しています。
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2.新しい環境に慣れていない
こちらも基本的に年少さんの頃によくみられる理由です。幼稚園は子どもにとって初めて集団生活であり、これまで過ごしてきたおうちとはルールや規則も異なります。新しい環境に慣れるまではどうしても時間がかかり、その間子どもは不安や緊張を感じながら過ごしています。
また、子どもが園に慣れたあとも、たとえばお盆休みのような長期休みの後は再び幼稚園の環境になじめなくなって「登園渋り」が起きたりします。
3.園で嫌なことがあった
ある程度幼稚園や保育園に慣れてくると、園は新しい友達と出会える楽しい場になります。しかし、どうしても友達同士での争いやけんかは起きてしまうものです。
お友達におもちゃをとられた、けんかした、または先生に怒られたなど、幼稚園で嫌だと感じたことをきっかけに「登園渋り」が起きます。年少から年長にいたるまでこちらもよくある理由の一つかと思います。
嫌なことには上のようなわかりやすいことだけでなく、例えば外遊びが嫌い、工作が嫌いなど一般的には楽しいことがその子にとっては嫌ということもあります。後述しますが、何が嫌なのかしっかり聞いてあげることが大切です。
4.体調がよくない
子どもはまだ免疫力も弱く、ひんぱんに風邪をひきます。おなかを壊したり咳が出たりとわかりやすい症状がある時は親もすぐ気づきますが、いつの間にか発熱していて、しかも子どもはうまく体調が悪いことを伝えられないということも起こりがちです。
子どもが急に幼稚園や保育園に行きたがらなくなった時は、実は体調が悪いというシグナルの場合もありますので、親に思い当たるふしがない場合は、子どもの熱を測ったり体調を診てみることも大切です。
また、風邪だけでなく夜ふかしが続き寝不足の場合も子どもは登園を嫌がることが多いです。生活習慣についても見直してみましょう。
5.生活環境が変わった
先ほどは、園の環境に慣れていない時に登園渋りが起きがちとお伝えしましたが、逆に家庭の環境が大きく変わった時も子どもが登園を渋ることがあります。
親の仕事の関係で転勤した、生活が不規則で日々のルーティーンが整っていないなどの場合に、子どもが登園渋りを起こす場合があります。上述の寝不足もそうですが、子どもは規則正しい生活習慣を維持してあげることが心身の成長に大切です。可能な限り家族の生活習慣は安定したものにしてあげましょう。
子どもが幼稚園に行きたがらない場合の対処法
さて、子どもが「登園渋り」をする理由は、年齢や成長段階に応じていくつかあることをここまで見てきました。子どもが幼稚園に行きたがらない時は、以下の方法を試してみてください。
1.なぜ行きたくないかの理由をしっかり聞いてあげる
まずは、忙しい場合でも子どもの話を聞くようにしましょう。なぜ幼稚園に行きたくないのか、何が不安なのかを、子どもが自分の言葉で話せるように促してあげて、話を聞き終わったら「そうなんだね、だから行きたくないんだね」と、子どもの気持ちをまずは受け入れてあげるようにしましょう。
2.ポジティブな気持ちになれるように声がけする
行きたくない理由は様々だと思いますが、子どもの体調が悪い場合でない時は、まずは子どもの気持ちを受け入れたあと、「幼稚園に行くことで楽しいことが待っているよ」とポジティブな気持ちになれるように話してあげましょう。
たとえば、「お友達と楽しく遊べるよ」「大きな園庭でいっぱい走り回れるよ」「家にはないおもちゃで遊べるよ」など、幼稚園や保育園に行くことで得られる楽しい経験をリアルに伝えてあげることがポイントです。
ポジティブな声かけについては以下の記事で紹介しています。
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3.お気に入りの遊びをする、おもちゃを持っていく
子どもが登園したがらない時は、子どもが落ち着けるように幼稚園に行く前に大好きな遊びをしてあげたり、登園の際にお気に入りのおもちゃや本、ぬいぐるみなどを持って出るのもよい方法です。
子どもが慣れ親しんでいることやものがそばにあることで、安心感が高まり登園しやすくなります。
4.生活習慣を整える
子どもが幼稚園に行きたがらない明確な理由がない場合、子どもの体調がよくない場合があることは前述のとおりです。特に風邪をひいていない場合は、生活リズムが乱れていて子どもの体心身の調がすぐれない場合があります。
朝起きる時間や、夕ご飯を食べてお風呂に入る時間など毎日のルーティーンを整えてあげることで、子どもの生活は安定し心身ともに落ち着いた状態になります。子どもは大人よりもずっと人生経験が少ないので、まだ予測して対応できることが少なく、不安定な生活はそれだけ子どもにとってストレスとなるのです。
5.園の先生と連携する
子どもが登園を渋る大きな理由の一つに、幼稚園や保育園の友達との間の問題や、何か嫌なことに遭遇したケースがあります。子どもが嫌がっている明確な理由がある場合は、先生に状況を話して伝えておくようにしましょう。
先生が状況を把握していれば適切に対処してくれる可能性が高まります。また、理由がいまいち見えない場合に先生に園での様子を聞いてみることも大切です。
先生に状況を説明しお任せした場合は、子どもを預けた後はすぐにその場を離れるようにしましょう。
中途半端にいつまでも園の入り口にママがいると、子どもも気持ちの切り替えができなくなってしまいます。
6.思い切って休ませる
これまでにご説明した方法でも子どもの状況が変わらない場合は、思いきって1日だけ休ませてしまうのも一つの方法です。
ただしこの場合は、「ぐずれば休める」と子どもに誤った認識をさせないために、「今日は特別に一日だけお休みだよ」としっかり伝えるようにしましょう。
子どもが幼稚園に行きたがらない場合にNGな対応
これまでとは反対に、子どもが登園渋りをしている時にしてはいけないNGな対応についてもご説明します。
1.無理やり幼稚園に連れていく
子どもを無理に幼稚園に行かせることは避けましょう。無理やり何かをさせてしまうと、その対象が嫌なものとして子どもの心にインプットされてしまいます。「保育園=嫌な場所」となってしまい、ますます行くのを嫌がることにもなりかねません。
2.周囲と比較する
兄弟姉妹や他の子どもと比較することは、子どもの自尊心や自己肯定感を低下させてしまいます。「○○くんはちゃんと行くのに」みたいな言い回しは絶対にNGです。
3.罰を与えたり、頭ごなしに怒る
無理やり幼稚園に連れていくのと同様に、つい感情的になって怒鳴って怒ってしまったり何かしらの罰を与えたりすることも、ただいたずらに子どもに恐怖心や幼稚園への嫌悪感を植え付けるだけで、ポジティブな効果はありません。
「登園渋り」に関するよくある質問
「登園渋り」に関する相談でよくある質問をまとめました。(タップして回答内容を確認)
まとめ:「登園渋り」をするのには理由がある。まずは受け入れてあげよう
いかがでしたでしょうか?
子どもが幼稚園や保育園に行きたがらない時、本人が意識的であるにせよ、意識的には把握できていないにせよ、何かしらの理由があるものです。まずは、子どもが「行きたくない!」という気持ちを受け止めてあげるようにしましょう。
気持ちを受け入れられると、子どもも少しずつ落ち着いてきて、嫌な理由が見えてきたり、本人が落ち着いて登園する気持ちを取り戻してきたりします。
忙しい朝だと、つい親としてもイライラしてしまったりしがちですが、焦らず子どもの気持ちを尊重してあげましょう。
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