そもそもギャン泣きとは?
ギャン泣きにはっきりした定義はないのですが、子どもが堰を切ったように声を荒げて激しく泣くことをギャン泣きということが多いです。かんしゃくの一つと考えることもあるようです。
幼児は、さっきまで機嫌良くしていたはずなのに、突然激しく大泣きされてしまうことがあります。家でギャン泣きされるのもつらいものですが、外出先でギャン泣きされ、どうしようもなくなってしまったという方も多いのではないでしょうか。
乳児期にもギャン泣きはつきものですが、幼児期のギャン泣きは声量が大きくなっている分ストレスに感じてしまう方も多いようです。
何をやっても泣き止まないと大人の方が泣きたくなっちゃうよね!まずは幼児が何で泣くのか、考えられる原因から見てみよう。
【年代別】幼児がギャン泣きする原因
子どもが急にギャン泣きを始めても「理由がわからない」と困っている方は多いのではないでしょうか。もちろんギャン泣きしている詳しい理由は子どもごとに異なりますが、年代によってギャン泣きの理由にも傾向があります。まずは年代別にギャン泣きの理由を見ていきましょう。
1〜2歳
1歳を過ぎて2歳くらいにかけて、自我が芽生え始める年齢です。自我が芽生えると俗にいうイヤイヤ期に突入します。「これはしたくない」「これは食べたくない」「この服は嫌い」という気持ちはありますが、1〜2歳頃はまだまだ言葉でその気持ちを伝えることができません。
この年代のギャン泣きは、自分の気持ちを言葉でうまく伝えられないことが理由の場合が多いです。
また、この年代でお兄ちゃん・お姉ちゃんになった場合は、赤ちゃん返りをしている可能性も考えられます。2人目が生まれると「上の子もしっかりケアしよう」と思っていても、どうしても新生児の赤ちゃんに手がかかってしまいがち。今まで一心に愛情を注がれていたのに急に自分への愛情がなくなったように感じてしまい、不安からギャン泣きをしてしまう子どももいます。
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2〜3歳
2歳を過ぎてからもイヤイヤ期が継続している子どもも少なくありませんが、2〜3歳頃になると、さらに自我がしっかりして自立心を持つようになります。急に「自分でやる」と言い始めて、成長に驚いている方も多いのではないでしょうか。
自分でできることも増えてくるため「自分でやってみたい!」と大人のサポートを拒むことも増えます。しかし、まだスムーズにはできないため、親がサポートしてしまうことは多いはず。特に時間がないときや危険が伴うときなどは、子どもの挑戦を見守れないこともあるでしょう。そうなると「自分でやりたいのに」「気持ちを無視された」と感じてギャン泣きしてしまうことがあります。
また、2〜3歳は記憶の発達も著しいです。以前やったことを思い出して「もう一回やりたい」と思うのにやめさせられてしまうと「やりたいのにどうして?」とギャン泣きしてしまうことがあります。
3〜5歳
3歳を過ぎるとそれまでと比べてできることがどんどん増えていきます。何かを頑張って褒められることに喜びも感じているため、身の回りのことにどんどん挑戦したいと思うようになる時期です。しかし、まだまだ幼児ですから「できる」と思っても実際にはうまくいかないことがたくさんあります。
そうなると「うまくできない」とギャン泣きしてしまうのです。できなくて泣いているからと、親や周りが助けてあげようとすると、「そうじゃない」とさらにギャン泣きしてしまうこともあります。
ギャン泣きはまだ言葉が上手に話せない子どもの意思表示。年齢別にどのように対応していけば良いのか説明していくね!
【年代別】幼児のギャン泣きの対処法
ギャン泣きに理由があることがわかっても、耳に突き刺さるようなギャン泣きはストレスになってしまうでしょう。子どもがギャン泣きしたときの対処法を年代別に紹介します。
1〜2歳
イヤイヤ期は何をしてもギャン泣きされてしまうことも多いため、困り果てている方も多いです。例えば、着替えの服を用意してギャン泣きされたら、「どっちがいいかな?」と別の選択肢を用意してあげましょう。「自分で選んでみて」と促してあげるのも効果的です。自分の意思を通すことで、ギャン泣きが収まることがあります。
2〜3歳
この年代では、「自分でやりたい」とギャン泣きされても、まだできないことも多いです。「今やりたい」と泣かれても、させてあげられないこともあります。ただ、「できないからダメ」「時間がないからダメ」と否定してしまうと、ギャン泣きがひどくなってしまう可能性が高いです。
この年代に限ったことではありませんが、気持ちに共感してあげながら対応しましょう。「自分で歩きたいよね。でも危ないから抱っこするね」「今遊びたいよね。でも、お出かけの時間だから帰ったら遊ぼうね」など、共感したうえで、できないことを伝えてあげてください。
3〜5歳
うまくできないことが原因でギャン泣きしてしまうこの年代は、親ができないことをしてあげようとするとさらにギャン泣きしてしまいがちです。いきなり手助けをするのではなく、「何がうまくできないの?」「どこが難しいの?」というように聞いてあげながら、「じゃあここはママ、パパがするからそれ以外を頑張ってみよう」というように促してあげましょう。
またどうすればできるのかアドバイスをしてあげるのもおすすめです。「服のボタンがうまく留められない」と泣いているなら、「一番上からゆっくりやってみよう」などと、声かけをしてあげてください。
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ギャン泣きのときにすべきではないこと
ギャン泣きしたときに親がすべきではないNG行動を紹介します。大人からすると「どうして泣くの」という気持ちになってしまうこともありますが、泣くという手段でしか伝えられないことを理解して、寄り添ってあげてください。
怒鳴らない
ギャン泣きされると親も怒鳴りたくなることがあるでしょう。しかし、怒鳴ることで泣き止んだとしても、ギャン泣きしたときの気持ちは解消されていません。またすぐに爆発してしまうこともあります。親の顔色をうかがって気持ちが伝えられなくなることもあります。
泣き止ませることに集中してしまう
近所にも聞こえるような大きな声で泣かれたり、外出先で泣かれたりすると「早く泣き止ませなきゃ」と思ってしまうのは仕方のないことです。ただ、子どもはギャン泣きで気持ちを伝えようとしています。気持ちを受け止めることをせず、ただ泣き止ませることに集中すると「気持ちを無視された」と感じるかもしれません。
ギャン泣きが続くときにできること
何をしても泣き止んでくれないときもあるかもしれません。そんなときにできる対処法を紹介します。
いったん子どもの元を離れる
どうやってもギャン泣きが終わらず、親も激しいストレスを感じることがあるかもしれません。「限界だ」「怒鳴ってしまいそう」と感じたら、いったん子どもの元を離れるのも一つの方法です。ただ、子どもの元を離れるときは、必ずその場所が安全であることを確認してから離れて見守ってあげるようにしてください。
一緒にお散歩をする
ギャン泣きしている環境から離れて、お散歩すると親の気分転換にもなります。子どもも気分転換になって泣き止むことがあります。単純に場所を変えるだけでも気分転換になることがあるので、試してみてください。
別のことに気を逸らす
ギャン泣きしている最中に「ご飯を食べようか」「あのおもちゃで遊ぼうか」というように気を逸らすのも一つの方法です。気持ちを受け止めても泣き続ける場合、子どもは一度振り上げた拳を下ろせない状態になっている可能性もあります。気を逸らすと気持ちが切り替わって、泣き止んでくれる可能性もあるので試してみてください。
大きな声で泣かれているとママも疲れちゃうけど。少し深呼吸をして少しでも冷静に対応していけると良さそうだね。
幼児のギャン泣きを放置するとどうなる?
話を聞いたり気持ちに寄り添ったりしても泣き止まない場合は、いったん子どもの元を離れることも効果的です。しかし、ギャン泣きしたからいきなり放置することはおすすめしません。
大人からすれば理解できないとしても、子どもは何らかの理由があってギャン泣きしています。それにもかかわらずギャン泣きを最初から放置すると、「何もわかってもらえない」「どうせ無視される」と考えてしまうようになるかもしれません。
まだまだ言葉をうまく使いこなせない子どもは、泣くことでコミュニケーションを取ろうとしています。
それを無視して放置すると、将来うまくコミュニケーションが取れなくなる恐れもあります。「泣いたら何でも思い通りになる」と思わせることはよくありませんが、最初から放置はしないようにしましょう。
異常な泣き方のときは病気の可能性も
子どもは不調を感じても言葉でうまく伝えられないこともあります。何をしても異常な泣き方を続けるときは、病気の可能性も考えられるので注意が必要です。熱がある・お腹が痛い・頭が痛いなど、何らかの不調を感じているかもしれません。体に異変がないかチェックしましょう。重大な病気の可能性もあります。異常な泣き方が続くなら病院を受診することも考えてみてください。
まとめ:ギャン泣きは気持ちの表れ。まずは寄り添ってあげよう
突然ギャン泣きをされると困ってしまうものですが、多くの場合は言葉で伝えられない気持ちを泣くことで伝えようとしています。まずは、気持ちに寄り添って話を聞いたり共感したりしてあげてください。
ただ、延々と泣き続けてしまい、親がストレスの限界を迎えてしまうのは危険です。強いストレスを感じたら、いったん離れて見守ったり、気分転換になることをしたりと、何らかの対処をしてみましょう。
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