なぜ子どもは片付けられないのか
子どもがまだお片付けをできないのにはいくつかの理由があります。まずはそちらから確認していきましょう。
1.お片付けの意味がわからない
3歳くらいのお子さまだと、まだお片付けの意味を理解していない可能性があります。「散らかす」「片付ける」という概念を持っていませんから、散らかっている状態でも全く問題を感じないのです。
また、「片付ける」を「目の前からなくす」という意味に捉えていることもあります。その場合、お子さまのお片付けは「端に寄せる」とか「見えない場所に隠す」といったことになります。
2.まだ遊びたい
楽しく遊んでいる途中で「お片付けしよう」と言われても、子どもは素直にききません。お片付けは遊びを中断させる嫌なものだ、と思ってしまいます。遊びを中断したくないからお片付けをしないのです。
3.収納が複雑で片付け方がわからない
今まで大人中心で過ごしてきた場合、親は部屋の見た目を重視してしまいがちです。蓋の付いた箱や引き出しにおもちゃを片付けさせていませんか?箱や引き出しの中身がわからないと子どもは何をどこに片付けていいのかわからないので、片付けたくても片付けることができません。
4.物が多すぎる
5~6歳くらいになると、年々おもちゃの数も増えていきますね。遊んだおもちゃをあとから全て片付けるのは結構大変なことですから、子どもは片付けるのが面倒になってしまい、片付けられなくなってしまいます。
子どもがお片付けできるようになるコツ
様々な理由が絡み合って子どもは片付けをしたがらないことが多いものです。では、そんな子どもに片付けをしてもらえるようにするにはどうすればよいのでしょうか?以下のコツを参考に上手なお片付けにチャレンジしてみてください。
1.お片付けの意味を教えてあげる
3歳のお子さまには、まずお片付けの意味を教えてあげましょう。「片付ける」=「おうちにかえる」と説明すれば、お子さまもわかりやすいです。「〇〇ちゃんも公園で遊んだあとはおうちに帰るでしょ?ぬいぐるみさんも、〇〇ちゃんと遊んだあとはおうちに帰りたいんだって」と声かけすると、お子さまもすんなり理解してくれるでしょう。
2.成功体験をさせてあげる
お片付けが上手にできないお子さまに、いきなり全部のお片付けをさせようとするのは難しいです。そんな時は、まず大人がお片付けをはじめてみましょう。お片付けをして、最後にいくつかおもちゃを残しておきます。そのおもちゃを子どもに片付けてもらうのです。
「〇〇ちゃん、あと三つだけおもちゃが残っているから、それを片付けてもらっていい?」と声をかけ、それができたら「お片付けできたね。すごいね」と褒めてあげます。子どもは「片付けられた」という成功体験から自信を持ち、次に「お片付けできるかな?」と声をかけられたら「できるよ!」と言って取り組めるようになります。
3.遊ぶ前にルールを決める
遊ぶ時間を決めて、時間になったらお片付けしようとルールを決めるのもよい方法です。
3~4歳のお子さまはまだ時間を見て行動することが難しいので、大人の手助けが必要です。例えば遊ぶ前に「車さんは5時に車庫に戻らないといけないんだって。だから5時になったら車庫に戻してあげようね」と声をかけておき、時間になったら「車さんが車庫に戻る時間になったから、戻してあげよう。車さん、また明日ね」と言って一緒にお片付けをします。
5~6歳になれば、時計を見て時間を確認できるようになりますから、「〇〇ちゃん、今何時?そろそろお片付けの時間かな」と時間を意識させるような声かけをしていきましょう。
4.お片付けも遊びにする
声をかけてもなかなか遊ぶのをやめない時は「じゃあ、今からママとお片付け競争しよう。いくよ。よーいドン!」とお片付けを遊びにしてしまいましょう。大人がぬいぐるみを使って「わたしはお友だちをおうちに連れて帰るわね」とおもちゃにおもちゃを片付けさせるように操ると、子どもも喜んでお片付けをはじめます。
3~4歳のお子さまであれば、「お片付けの歌」を歌いながら一緒にやるのもいいですね。
5.子ども目線でわかりやすい収納にする
おもちゃを片付ける箱に蓋があると、中身がわからないだけではなく、その蓋をとることも面倒と感じてしまいます。おもちゃを入れる箱は、お子さまでも使いやすい形の、蓋がないものを選びましょう。また、3歳のお子さまにおもちゃを種類別に分けて片付けさせるのは、不可能に等しいです。まずは段階をふんでお片付けさせてみましょう。
3~4歳のお子さまの場合は、収納場所を1か所にして、どんなおもちゃもいれられる箱をひとつ用意します。その箱がおもちゃのおうちだよ、と教えてあげましょう。おもちゃがおうちに帰る=箱に入るという簡単なイメージができれば、お片付けもできるようになります。まだ背が低いですから、箱を床に直接置くようにするとひとりでもお片付けがしやすいでしょう。
5~6歳のお子さまの場合は、種類別に片付けることを教えましょう。その箱に入れるおもちゃの写真を撮って箱に貼っておけば、どの箱に何を入れるのか一目で判断できます。あまり細かい分類はせず、「電車」「人形」「文房具」など大まかな分類にするといいでしょう。背が高くなっていていれば、ラックを使うのもおすすめです。
親がやってはいけないこと
1.親が片付けてしまう
子どもは片付けもそんなに早くはできません。本当は大人がそれに付き合ってあげて欲しいのですが、忙しい時間だとつい子どもよりも先に片づけをしてしまうことがあります。「早く片付けてよ」などと声をかけてしまうと、子どもはやる気がそがれてしまいます。また、親が片付けてしまうと「片付けはママがやってくれるもの」といった認識を持たせてしまうかもしれません。
どんなに忙しくても、今は子どものペースに合わせて手を出さないようにしましょう。
2.「片付けないなら捨てるよ」と脅す
これもよくやってしまいがちなことですね。「捨てるよ」と言われて本当に捨てられてしまったら、お子さまの心には「片付けなかった自分が悪いんだ」ということではなく「捨てられちゃった、悲しいな」ということしか残りません。
また、物を簡単に捨ててしまう親を見ていたら、物を大切に扱えない人間になってしまいます。「片付けないなら捨てるよ」は絶対に言わないようにしましょう。
まとめ:上手にできたら褒めることも忘れずに
お片付けが上手にできたら、「お部屋がきれいになって気持ちがいいね。上手にお片付けできたね」「おもちゃたちもおうちに帰れて嬉しいって言っているよ」と声をかけてあげましょう。大好きなおもちゃが喜んでくれれば、子どもだって嬉しいのです。
普段はあまり会わないおじいちゃんやおばあちゃんがいれば「〇〇ちゃん、お片付けが上手にできるようになったんだよ。毎日頑張ってるんだよ」と自慢してあげましょう。自分の努力を認めてもらえることで、さらなる自信につながります。
「片付けるのが当たり前」と思うから大人はイライラしてしまいます。「子どもは片付けられないのが当たり前」です。どんなことも身に付けるには時間がかかりますから、根気よく付き合っていきましょう。
お子さまがお片付けをする時間は、だいたいお母さんが食事やお風呂の準備で忙しい時間ですよね。そうするとついつい、子どものやることに口を出してしまったり、手を出してしまうことがあるでしょう。しかし、それをすると子どもの「片付けよう」とする気持ちをくじいてしまうことになりかねません。
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