子どもの独創性を伸ばすためには?~親ができることや注意点を解説~

No.13更新日付:2024年11月14日

近年、AIの進化により様々な作業や仕事が効率化していくと言われるいっぽうで、既存の職種が将来なくなってしまうのではないか?などの懸念を表明する記事を見かけることがあります。

そんなこれからの時代に子どもが活躍していくためにも、AIにはできない独創性を持った人間に育ってほしいと考える親御さんも増えていると思います。

こちらのコラムでは、そもそも「独創性」とは何なのか?から始まり、子どもに独創性を養うために親ができることや、注意点についてまとめています。

「独創性」とは何か?

まずは、「独創性」とはそもそもどのような性質のことなのでしょうか?

独創性とは【新たなアイデアや創造的な概念を生み出す能力や特性】を指します。独創性を持つ人は、既存の考え方やパターンから脱却し、自由に新しい視点や独自のアプローチを生み出すことができます。したがって独創性のある人は創造力や革新性を持ち、物事に対する新たな解決策を発見したり、新たな芸術的表現、技術革新を生み出すことができます。

独創性は、個人の能力だけでなく、環境や文化の影響も受けます。創造的なアイデアや革新は、時に社会や文化の変化を促す役割を果たすことがあります。実際にコペルニクスやエジソン、スティーブジョブスなど独創性にあふれる人物の発見や発明が、世の中に変化をもたらしてきました。

このように独創性は、芸術、科学、技術、ビジネスなど、さまざまな領域で求められる重要な能力です。我が子にも独創的な能力を持つ人物に育ってほしいと考えるのはごく自然なことですね。

「独創性」があると何ができるか?

独創性がある人は、以下のようなことができる傾向があります。いずれも、ビジネスや科学技術、アートなど、どの分野でも求められていることです。

1.新しいアイデアや概念を生み出す

上述のように独創性のある人は、既存の考え方やアイデアにとらわれず、新たな視点やアプローチを見つけ出すことができます。彼らは創造的な思考を通じて、新しい問題解決策や革新的なアイデアを生み出すことができます。

2.問題解決能力の向上

独創性のある人は、問題を新しい角度から捉え、従来のやり方とは異なる解決策を見つけ出すことができます。彼らは柔軟な思考と創造力を活用して、複雑な問題を解決する能力を持っています。

3.イノベーションの推進

独創性のある人は、新しいアイデアや革新的な概念を取り入れ、イノベーションを促進する役割を果たします。彼らは既存の枠組みを超えて新しい方法やアプローチを模索し、新たな価値を創造します。

4.芸術的な表現や創造的な活動

独創性は芸術や創造的な分野で特に重要です。独創性のある人は、独自のアート作品や文学作品、音楽、演劇などを生み出すことができます。彼らは自分自身の個性や感性を表現し、新しい視覚や感情の体験を提供します。

5.新たな方向性の探求

独創性のある人は、既存の知識や経験を組み合わせて異なる分野や領域を結びつけ、新たな方向性を模索することができます。彼らは異なる視点や情報源から学び、新たな知識や洞察を生み出します。

子どもの「独創性」を伸ばすには?

では、そんなすばらしい能力である「独創性」を、子どもに養っていくにはどのようにするべきでしょうか? 子どもの独創性を伸ばすためには、以下の方法が有効です:

1.自由に遊び、探求できる環境を用意してあげる

まず、子どもたちには自由な遊びの時間と空間が必要です。子どもたちが自主的に興味や好奇心に基づいて探求し、創造的な活動をする機会を与えましょう。例えば、自由に絵を描いたり、粘土などの造形活動、遊びの時間や自由な読書の時間などがそうです。

2.子どもの想像力を刺激してあげる

子どもの想像力を刺激することも、独創性を伸ばすには大切です。特に絵本や物語を読んで、物語の中のキャラクターや場面を一緒に考えたり、自分でストーリーを創作することを促しましょう。また、おもちゃなどを使ったごっこ遊びも、子どもの想像力を刺激します。

3.問いかけに答えてあげる

子どもたちが自ら疑問を持ち、探求する習慣を作ってあげることも重要です。子どもの好奇心を尊重し、興味を持つことや質問を引き出してあげましょう。また、子どもの質問に対してただ答えるだけでなく一緒に考えたり情報を調べることで、さらに子どもの好奇心を伸ばし、独創性の発展につながっていきます。

4.たくさんの経験を与える

子どもたちには様々な経験を通じて多様な刺激を与えることが大切です。レクリエーションやワークショップなど文化的な活動や芸術的な体験、自然や生きものの観察、新しい場所や人々との交流など、様々な体験を子どもにさせてあげましょう。経験によって子どもの視野が広がり、新たなアイデアや視点を育てます。

5.失敗を許し、自信を持たせる

独創性は失敗や挫折から生まれることもあります。子どもたちが失敗やミスを恐れず、自信を持って取り組むことができる環境を作りましょう。子どもが自分のアイデアを表現し、試行錯誤することを奨励し、成功や失敗に関係なく努力やアイデアを尊重することが重要です。失敗から学び、次に向けて挑戦することで、子どもたちの独創性と自信が育まれるのです。

6.共同体験や対話を促す

子どもたちが他の人と協力し、アイデアや意見を共有する機会を与えるようにしましょう。グループ活動やチームプロジェクトを通じて、異なる視点やアイデアが交流されることで、子どもは自らの個性に気付きます。

7.たくさん褒めてあげる

子どもたちが独創的なアイデアや取り組みをした際には、たくさん褒めてあげましょう。子どもは自信を持ち、独自のアイデアや表現を大切にする意識が育ちます。

子どもの「独創性」を伸ばすにあたっての注意点

いっぽうで、子どもの独創性を伸ばす際には以下のような注意点もあります。

1.子どものアイデアに批判や否定をしない

子どものアイデアや表現に対して批判的な態度を見せたり、否定的な意見を伝えたりすることは避けましょう。子どもが自由に考え、アイデアを出せる安心した環境を用意することが大切です。ポジティブな感想を伝えたりたくさん褒めてあげることで、子どもの自信を育みましょう。

2.決まりごとや制約を過度に課さない

独創性を伸ばすためには、子どもたちが自由にアイデアを出せる環境が必要です。過度にルールや制約を課すと、子どもたちは自由な発想や探求を抑えられてしまう場合があります。必要なルールは設けつつも、柔軟さと自由度を保つようにしましょう。

また、アイデアやヒントを与えすぎても、独自性や創造性の発達が制限されてしまいます。過保護になり過ぎず適度にサポートしてあげることが大切です。

3.子どもの興味やペースに合わせる

子どもたちはそれぞれ異なる興味やペースを持っています。子どもが関心を持ち、情熱を注げる分野や活動に重点を置きましょう。子どもの好きなことを伸ばしてあげることは、独創性が育ちやすい近道といえます。

4.比較や競争を避ける

子どもたちの独創性を伸ばすにあたって、他人との比較や競争を避けるようにしましょう。独創性は、子どもたちが自分自身と向き合うことで伸びていきます。個々の進歩を評価し、それぞれの成長を尊重することが大切です。

まとめ:子どもの個性を把握して、ポジティブに独創性を伸ばしてあげよう

いかがでしたでしょうか?

子どもの独創性の成長には、子ども自身の特性をよく親が把握して、積極的かつポジティブに様々な経験を積ませてあげることが大切です。また、子ども自身の意見やアイデアを尊重してあげて、その前向きな取り組みや発想を褒めて伸ばしてあげることがポイントです。

独創性に限らず、子どもの長所を認め、たくさん褒めて伸ばしてあげることは育児において非常に重要です。まずは子どものことをよく見てあげてくださいね。

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